パパ・ハビエルのために。

どこか、遠い世界の話だと思っていた。いまもそう思っているかもしれない。 街から人が消えて、人と人は会わなくなった。人類という種族が太古の昔、マンモスを追いかけていた頃から、その発展を支えてきたものは「つながり」だというのに。私たちが生き延び…

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#06「横浜センセイがいた」

(前回↑の続き) 直らなかった自転車を引きずりながら宿に帰って(結局、修理代は払わなかった)、なんだかんだしているとあっという間に日が暮れた。この宿では夜の二時間だけwi-fiが使える。僕らはそれを求めて、ビール片手に屋外の縁側のようなところで寝…

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#05「空気を読んだ自転車工」

(前回↑の続き) 車は谷間を進む。雲一つない青空は砂塵で霞んで、谷底をながれる川は山肌とおなじ茶色をしている。ランクルはこの細い未舗装路を飛ばして大型トラックを追い抜かしたかと思えば、対向車とすれ違うために急減速をするので、落ち着く暇はない…

【チリ】パスポートを盗難された後にやるべき事

前編(https://ressoryankyoto.hatenablog.com/entry/2019/03/28/110021)では事件の経緯を説明しましたが、後編ではパスポート再発行までの手続きを説明したいと思います。 「警察への連絡」 僕らはしばらく手掛かりのないまま街を走り回っていましたが、事…

【チリ】パスポート盗まれました(事件の経緯編)

チリでサブバッグを盗まれました。現金やパソコン、パスポート等総額10万円超の被害総額です。 反省と注意喚起を込めて、ブログとして投稿します。 前編では事件の経緯を、後編では事件後の諸手続きについて紹介しようと思います。 「盗難事件の経緯」 僕は…

【スペイン】外国人のインスタストーリーがパリピ過ぎて感情が無になる(上)

バレンシアでナイトクラブにいきました。たのしかったです。という話です。

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#04「チャイと賄賂について」

(前回↑の続き) チャイで待つ 翌日。8月14日。朝5時に起き、荷造りを済ませて宿を出た朝7時。10分ほど自転車を押してバス溜まりに着くと件のドライバーとシルバーのランクル(トヨタランドクルーザー)が僕らを待っていた。さぁ出発!かと思ったが、そう…

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#03 「アチチスタン」

ドゥシャンベに安宿は2軒しかない。その片方に3泊した。朝食付きで一泊7ドル。我々にとっては確かに安宿なのだが、タジキスタン人にとっての7ドルは決して安くはないのだろう。ドゥシャンベで唯一の欧米系高級ホテルにほど近い高級住宅街の中に立地した豪邸…

超個人的2018年の10曲

2018年、旅し続けた一年間でよく聞いた音楽10選です。

今年を振り返って

2018年を振り返って思ったことを書いています。文としてあんまりまとまってません…

【スペイン】イニエスタが死にました。

スペインでのイニエスタ(靴)の再生と復活の話。

【インド】二段ベッドで女と営む白人とバスでおっさんに痴漢される俺。

タイトル通りの話しかしていません。そして僕は千葉雄大。

【インド】ベジ・ノンベジ問題

カズレーザーはめっちゃ肉喰いそうだよねって話。(インドのベジタリアンの話です。)

岐阜から東京まで歩いた話04

箱根を越えようとするれそくん。箱根峠を越えて、いよいよ小田原への山下りを残すのみ。しかし、想定外の事態がれそくんを待ち受けていた。

岐阜から東京まで歩いた話03

箱根を越えて、小田原に。この行軍最大の難所を迎えた僕。箱根の峠を越えて山下りへと進む僕はそのツラさにまだ気が付いていなかった。

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#02 「到着前の語り」

(前回↑の続き) 不意に目を覚ますと、飛行機はひたすらに乾燥した山々の上を行っていた。窓からの景色はあまりに変化しないので、飛行機がどれほど進んだのかは見当も付かずに僕はまた眠ってしまった。 言わせていただくと、 ところで、タジキスタンと聞い…

【タジキスタン】世界の屋根と自転車素人#01「名残を残す」

朝の7時である。機体は旅客を満載し、砂交じりで霞んだ空を進む。多くを漢字と漢民族に占められた機内に中央アジアの情緒はほとんど無いけれど、僕の右隣に座る中年の女性の目鼻立ちにははっきりと強弱があり、そして、極彩色のひときわ目立つ民族衣装を着て…

岐阜から東京まで歩いた話02

豊橋から浜松まで歩き、どうにかこうにか「さわやか」の「げんこつハンバーグ」にありつく。そして翌日、藤枝から静岡市清水まで歩く最中に静岡にテキサスのハイスクールを感じた話。

烏魯木斉の映画館で「万引き家族」を観る(ウルムチ・後編)

烏魯木斉でやったことと言えばこれに尽きる。 「万引き家族」といえば是枝裕和監督作品でカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞したことでも名高い2018年の注目の映画の一つである。烏魯木斉の片隅に或る「十月影剧院」という映画館でこの作品を観た。「万引…

ブログのタイトルを冠した街にまつわる幾つかのメモ書き(ウルムチ・前編)

ここにご覧いただく文章は、ウルムチにまつわる小賢しい思考の断片と、それを全く裏付けないウルムチでの自堕落で無意義な生活の表象である。この文章は、日々記事を書こうと考えていたことを書き留めたメモに当たる前編と実際の行動に当たる後編に分かれて…

岐阜から東京まで歩いた話01

ressoryankyoto.hatenablog.com (前回↑のあらすじ)継続的な行軍の経験不足を実感した僕は、岐阜から東京まで歩いてみることに。 プロローグ 昼下がり。太陽を背に、眼下には水面。右から左に吹き付ける風、海から湖へと吹き付ける風に吹かれながら歩いてい…

お詫びと開き直り、或いは私信

先日、投稿いたしました「世界一周初日のはなし」において一部の方を不愉快にさせてしまった発言がありましたことをお詫び申し上げます。 ほぼ一か月ぶりの投稿にも関わらず、世界一周初日の投稿にも関わらずAVの話しかしていないというご指摘、甘んじて受け…

【北京】世界一周初日のはなし

〈更新久しぶりになってしまいました。リアルタイムでは中国を抜けてタジキスタンに来ています!〉 ドタバタで京都を出て、気が付いたら日本も出ていた。羽田発北京行の機内。機内サービスのお茶を啜る。機内サービスにはビールやワインなどのアルコールもあ…

【世界一周】海外渡航のための予防接種まとめ【関西】

世界一周や長期海外渡航の準備をするにあたって、一番といっていいほどお金がかかって、面倒臭いのが、予防接種なんじゃないでしょうか。 ・何を打てばいいの? ・どこで打てばいいの? ・費用はいくらぐらいかかるの? ・どれぐらいの期間が必要なの? 実際…

滋賀から関空まで歩く!?三日間の歩行譚#03(伊丹空港編)

三日間で130キロ歩くという壮大な計画は挫折し、関空から神戸空港へ移動したれそ達。リベンジのために伊丹空港を訪れ、大阪圏の三大空港を制覇することに。二日後の2月8日。僕と水戸クンは幸いにして仁義を通す系男子だったので、伊丹空港まで歩くことにしま…

『明るい夜に出かけて』『コンビニ人間』読書ノート:コンビニ文学とアーレント

二つの小説『明るい夜に出かけて』と『コンビニ人間』の感想。二作品に対して、わざわざ哲学者アーレントを持ち出して、強引にコンビニについて考えてみた。

滋賀から関空まで歩く!?三日間の歩行譚#02

ressoryankyoto.hatenablog.com 前回↑のつづき (前回までのあらすじ)ひょんなことから3日間で130キロ歩くことになった僕。初日、2月4日を滋賀県甲賀市からスタートせんとしていたのだった。。。 圧倒的成長 2月4日。この日は滋賀県甲賀市、水口城南駅から…

滋賀から関空まで歩く!?三日間の歩行譚#01

僕はマゾヒストボーイ パミールハイウェイを歩く。そんなふとした思いつきから福井から京都までの90キロを踏破した2017年12月。そこから学んだのは90キロを歩くことはしんどい、そして、パミールハイウェイを歩きぬくのは険しすぎる道のりであると…

『ゲンロン0 観光客の哲学』読書ノート:旅人でも観光客でもないモノ#02

では、私は旅人として旅をするべきなのか、それとも、観光客として観光するべきなのか。そもそも旅人という概念はもはや哲学の世界にしか残っていないのではないか。まず、旅行というものの偶発性について考えてみよう。旅行というものはマクロ的に捉えた場…

『ゲンロン0 観光客の哲学』読書ノート:旅人でも観光客でもないモノ#01

旅行に出るにあたって色々なことを考えなくてはいけないし、考える機会が増えた。ルートを決めたり装備を決めたりというような実践的なことも勿論だが、旅という行為そのものについても、考えることがある。人間にとって私にとって旅とはなんなのか。今から…