岐阜から東京まで歩いた話02

 

(前回↑の続き)

 

豊橋から浜松

午後四時前。「さわやか」浜松高塚店。閑散とした店内。

 

ただ「げんこつハンバーグ」を思い続けて一時間歩いた或る男の目前に「げんこつハンバーグ」が置かれます。目の前で店員さんによって切られ、押し焼かれ、音を立て、肉汁を撥ねさせる「げんこつハンバーグ」。僕は「肉汁のはねが治まるまでお持ち下さい。」と店員さんに促されるまま肉汁が自分にかからないように紙マットの端を持ち上げてただ待つのみです。ようやくハネも落ち着いていざ、ついに、ようやく、やっと、「げんこつハンバーグ」を食べます!!!!

 

なるほど美味しい。外はこんがり焼きあがっているものの中はレア状態の「げんこつハンバーグ」は初めての感覚で、めちゃくちゃ美味い。疲労と空腹という調味料を抜きに考えても美味い。静岡県民が絶賛するのも納得の美味しさでここまで15キロ歩いてきて本当に良かったと、本当に良かったと、思いました。ここまでの苦労が報われました。やりきりました。達成感的にはここがゴールな気分。そんなもんだから浜松駅まで80分ぐらいちょいちょいと歩いてこの日はゴールです。「さわやか」からのラスト6キロなんてチョロいもんでした。足痛いけど。

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その日の道程を歩き終えて、浜松駅で浜松在住の友達と合流して浜松餃子を食べます。午後七時過ぎに。ハンバーグ、餃子。そして、次の日の昼、僕はカレーを食べることになるのです。この時、僕はわんぱく小学生の好物ランキングみたいな食生活を送ろうとは知る由もありませんでした。そして京都の僕の家の三倍ぐらいある友人の家で眠りにつきました。

 

 

藤枝から清水

 この日は藤枝駅から静岡市清水駅近くのネットカフェまでの30キロを歩きます。朝起きるのが遅れて、藤枝駅には10時と少し遅れた到着となりました。昼に近くて結構イイ時間なのに、なんというか藤枝駅前は少し寂れた感じが否めません。人もまばらな藤枝駅を離れ県道381号線を歩きます。この県道381号線は最終的に国道1号線に合流するのですが、この辺りでは山が海岸まで迫っているため、かなり内陸側へと迂回してトンネルを抜けます。人里も離れてるから人もまばらです。

 

そんななか、途中で一人だけ歩いている男性がいて、すれ違いました。大きなバックパックを背負ってツラそうに歩くこの男性。少し足を引きずっています。僕と同じことを東からやっているのかなぁ。だとすれば同志です。ここから京都までは300キロ弱。自分は棚に上げて、心の中で呟きました。「マゾだねぇ」。彼はその後どうなったのでしょうか。無事、目的地まで辿り着いていることを願います。

 

山の部分を抜けて少し遅めの昼食を取ることに。昨日は食べすぎた、昼ごはんはマクドナルドで済まそう。そう思っていましたが、ただ僕はマクドナルドで昼食を取ることは叶いませんでした。なぜか。

 

所持金が無かったのか。いいえ、この時で1万円くらいは持ってました。場所を間違えたのか。いやいや、僕は2分に一回グーグルマップを確認する男、間違えるはずがありません。店が潰れていたのか。まさか、しっかりと店はそこにありました。ただ、昼間の2時にそのマクドナルドは営業していなかったのです。絶望のあまりマクドナルド1号線丸子店がテキサスのハイスクールの不良に見えてきます。(んあこたぁない(タモリ風に))

 

入り口の張り紙「営業時間のご案内」曰く、「内装のリフォームするからぁ~、貴様のやって来る2月21日だけ、一日休業するわ(笑)、OK? あ?お前の考えがママの作るチェリーパイより甘いんだよ。あのさぁ~ずっと前から告知してたんだけど。地元(テキサス)のヤツはみんな知ってるんだわ。知らないのはジャップのお前だけっていうワケ。悔しかったらママのミルクでも飲んで、泣けよ(笑)」とのこと。僕は無人マクドナルドに向かって「F**K」と言い残し立ち去りました。声はルート66国道1号線)を往来するトラック達にかき消されました。

 

おや。静岡(テキサス)のヤンキー、マクドナルド君、いや、マァクダゥナゥズ(本場風に)君の隣の席でココ壱番屋さんが微笑んでいるじゃあありませんか。「ねぇそこのスシボーイ(れそくん)。マック君、今日学校サボってるから、私とホットなこと(カレー)しない?」ずいぶんと積極的なココ壱番屋さん。この積極性、多分、ココ壱番屋さんはチアリーディング部、元カレはアメフト部のQBに違いありません。クイーンビー感が半端じゃない。

 

あ、でも。。。

欲しくて欲しくてたまらないんでしょ。(カレーを)」

昨日、ハンバーグと餃子だし、食べすぎになっちゃうよ。。。

何?私(カレー)は食べられないってワケ?

そういう事じゃないけど。。。

私が癒してあげる♡スマホも充電できるよ)」

 

気が付くと僕はカツカレーを平らげていました。手元にはフルチャージされたiPhone

 

 

清水に着いたのは18時頃。元々立ち寄る予定だったスーパー銭湯は月に一回の清掃日で営業していませんでした。「おいジャップ、とっととおうちに帰ってアニメでも見てな!!」そう言われた気がしました。

 

だから言ってやったのさ「おいおい、ここはアフガニスタンより地獄だぜ」ってね(大嘘)。

 

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翌日はいよいよ箱根峠を越えます。(続く)