【チリ】パスポートを盗難された後にやるべき事

前編(https://ressoryankyoto.hatenablog.com/entry/2019/03/28/110021)では事件の経緯を説明しましたが、後編ではパスポート再発行までの手続きを説明したいと思います。

 

 

「警察への連絡」

僕らはしばらく手掛かりのないまま街を走り回っていましたが、事の一部始終を見ていたというおばさんが僕を呼び止め、警察に通報して電話で事情を説明してくれました。

 


別の方向へと探しに行った友人と落ち合う為に一度宿に戻り、10分後におばさんの元へと帰るともうパトカーが到着して、2人組の警察官がパトカーから降りているところでした。僕が警察官にポリスレポート「チリ警察発行の盗難・紛失届出証明謄本(Certificado de Copia de Constancia)」が欲しい旨を伝えると、警官は僕らをパトカーで警察署まで連れて行きました。(下記地図の青)

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警察署では書類製作のための事情聴取が行われました。やり取りはグーグル翻訳を利用したりするものの、基本的にはすべてスペイン語で行われました。しかし、事件の概要はおばさんが伝えてくれていたのでしょうか。込み入った質問はされずに、犯人や盗まれた鞄の特徴など簡単な質問が多かったです。

 


また、この時に盗難証明書(certificado de robo)も同時にもらっておいた方がいいと思います。これが無いと保険がおりないそうです。

 


ちなみに今回の場合では自分から言いださない限りは、特にカバンの内容物について訊ねられることはなく、パスポートと鞄自体の盗難証明書の発行だけで終わりそうだったので、その旨を伝えてパソコンについての盗難証明書を追加してもらいました。

 


1時間ほどでこの書類の作成が終わり、一応の処理は終了になります。僕の場合はA4用紙の二枚綴りでした。また、この段階で「盗難・紛失届出証明謄本(Certificado de Copia de Constancia)」は身分証の代わりの役割になります。つまり、飛行機やバスに乗る時、宿に泊まる時にはこの書類の提示が必要になるので常に携帯する必要があります。

 

 

 

「パスポートを再発行する」

翌日、僕は飛行機で首都のサンティアゴへと向かいました。パスポートの代わりに警察書類を見せると問題なく搭乗できました。宿も問題なくチェックインできました。

 


在チリ日本大使館のホームページでは、「旅券が紛失・盗難に遭った場合」の手続きについての記載があります。

 


一般に海外でパスポートを紛失した場合に取りうる措置は2つあります。一つ目は「パスポートの新規発給」、二つ目は「帰国のための渡航書の発給」です。

 


「パスポートの新規発給」とは文字通り、全く新しいパスポートを作り直すということで、「帰国のための渡航書の発給」は現地から日本への帰国についての一度きりの許可証の発行ということになります。

 


「帰国のための渡航書の発給」の方がより簡易的で迅速なので、すでに帰国の日程が決まっている方はこちらの方がいいと思います。

 

 

 

「パスポートの再発行に必要な書類」

在チリ日本大使館のホームページでは「パスポートの新規発給」に必要な書類が全部で6種類掲載されています。

 


①紛失一般旅券等届出書

これは大使館の窓口に置いてあり、その場で記入するので事前に準備する必要はありません。

 


②一般旅券発給申請書

これも①と同様です。準備する必要はありません。

 


③写真2枚

「提出の日前6ヶ月以内に撮影された、縦4.5cmX横3.5cm 頭上の余白4mm前後で頭頂から顎までが3.4cm前後、無帽、無背景のもの」が必要です。サンティアゴでは「Instanfot Ltda - Foto Visa y Foto Carnet en Santiago Centro(下記地図のピン)」で証明写真が撮れました。4枚で5000ペソでした。

 


f:id:ressoryan:20190329095157j:image「店名:Instanfot Ltda - Foto Visa y Foto Carnet en Santiago Centro(住所:Ahumada 131 Tercer, piso oficina 313, Santiago, Región Metropolitana)」

 


④戸籍謄本

ホームページ上では「発行後6ヶ月以内の原本」と記載されていますが、スキャンしたものをデータで提出の形で問題ないということでした。(帰国後に原本を国際郵便で送ることが必要です。)

 


⑤身元確認書類

ホームページ上では「日本の運転免許証等写真付きの公文書」と記載されていますが、僕の場合、免許証も学生書も盗まれていたので写真付きの公文書を持っていない状態でした。しかし、大使館の方に伺ったところクレジットカードでも良いということでした。

 


⑥チリ警察発行の盗難・紛失届出証明謄本(Certificado de Copia de Constancia)

先述した警察発行の書類です。

 

 

 

「大使館に行く」

日本から戸籍の写しがメールで送られてくるのを待って、僕は日本大使館に行きました。地下鉄1号線のLos Leonesが最寄駅です。(下記地図の赤いピン)f:id:ressoryan:20190329095511j:image

 


大使館に着くと正面に警備員がいる窓口があるので、パスポートを作りたい旨を伝えましょう。(日本語は通じないようです。)旨を伝えると、向かって右側の領事部へと通されます。領事部の方は日本語での対応となります。そこで必要書類に記入し、提出してください。その後、指定のメールアドレスに戸籍謄本の写しが提出されたことを確認して、パスポートの発行に移ります。

 

 

「パスポートを受け取る」

ホームページ上では再発行まで3~5日かかると記載されていますが、僕の場合は即日で、その日の午後にはメールにて連絡があり、パスポートが発行されました。新規発給の代金は現金で、64500ペソでした。お釣りが無いように丁度の代金を持っていきましょう。

 


日本大使館には迅速に対応していただき本当に助かりました。とても親身になっていただきました。身ぐるみ盗難にあったりして、書類等が用意できなくても、とりあえず日本大使館に連絡して指示を仰ぐのが良いと思います。

 

 

 

「まとめ」

・まずは警察に通報して、書類を発行してもらう。

・次に大使館に連絡して指示を仰ぐ。

・戸籍謄本を持っていない場合、日本から戸籍謄本の写しをデータで送ってもらう。

・そして、必要書類を用意して大使館に行く。

 


パスポートの再発行まではこの流れになります。盗難されてすぐはパニックになってしまいますが、盗られたものは仕方ないです。粛々と手続きを進めるだけなので冷静に落ち着いてやりましょう!少しでもお役に立てば幸いです!!